高校数学でわかるディープラーニングのしくみ
年末から読んでいたベレ出版、涌井貞美著「高校数学でわかるディープラーニングのしくみ」を年を跨いでようやく読了。
最終章である誤差逆伝播法の解説の章の見出しに「高校では習わない偏微分を多用します」と書かれているのはご愛嬌だが、基本的なニューラルネットワークを利用した教師あり学習については、それこそ数学などもはや忘却の彼方になってしまった自分のような人間にも判るよう、高校数学の知識さえいらないレベルで判りやすく解説してくれている。ただ、EXCELの実践部分が紙幅の都合だろうか、シートのスクリーンショットを並べただけみたいな感じで終わっていて非常に判りづらい。サンプルをダウンロードすれば良いんだろうが、それにしてももうちょっと何とかならなかったのかと思う。図を多用した解説が悪くない分余計に残念に思う。
しかし、この本に限ったことではないが、機械学習関連の本は勾配降下法が出てくるあたりで急激に難しくなって毎回躓いてしまう。著者がいくら判りやすく解説しようにもやはり限度はあるので、読み手にもそれ相応の数学的知識は必要なのは仕方がないが、この年齢になって数学を勉強しなおすのは気力はあってもなかなか脳髄がついていかないので困る。
- 作者:涌井 貞美
- 出版社/メーカー: ベレ出版
- 発売日: 2019/12/11
- メディア: 単行本